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楽しい毎日と、あとちょっと食のお話

ろびんのお部屋です。管理栄養士なので、栄養関係の話を中心にして、仕事の話、家族の話、読んだ本の感想を書いていきます。

ちょっと不思議な旦那さまのこと

今わたしは主人と2人で暮らしています。

その相手がちょっと不思議なのです。大学生の時から付き合い始めて、5年間の交際を経て結婚しました。5年の間にはいろいろあり、波風が立ったことも何度もありました。そんな一日の事です。


就職先は違ったので、住んでいたところも少し離れていました。電車を乗り継いで3時間くらいかかったでしょうか。ですので、デートはいつも中間地点の新宿あたりでした。
その日は彼がわたしをバカにしたような態度をとるのがどうにも気に障って、珍しく私のほうが切れてしまいました。
「こんな気持ちでいるのはもう嫌。今日は帰ります」


彼を置いてさっさと電車に乗って帰ってしまいました。

彼も追いかけてこず、いよいよ腹を立てながら電車に揺られ、地元に戻りました。寮住まいでしたが、給食関係の会社だったので、ご飯は職場で済ませるか寮の台所で自炊かでした。

すぐ寮に帰る気にもなれず、仕方なくあまり入らないレストランに入って、シーフードピラフを頼みました。


料理を待ちながら、彼の態度やせっかくのデートをキャンセルしてしまったことなど考えて、怒ったり落ち込んだり、忙しく変わる気持ちを持て余していました。
料理が来て食べていると、彼がふらりとその店にはいってきて、私の前に座ったのです。

その店はデートでは一回しか来たことがなく、それほどおいしくなかったので、もう来る事はないねと話していた店です。いつも入っていた店は他にいくつもありました。この店は、外からは私がいるのは見えません。

どうしてここに? 驚いて、怒っていた気持ちがふっとんでしまいました。


「どうしてここにいるとわかったの?」
「いや、なんとなく」
 わたしの住んでいた町に来て、迷いもせず、この店に来たとのことでした。食事をしてから、彼が言いました。
「出よう」
 あまりに驚いたので怒りも消えてしまい、そのままデートを再開することになりました。結婚してから、その時のことを聞いたんですが、
「え、覚えてない」
なんて言います。別れてその後すぐに見つけたんだよ? いつもは入らない店なのに、と説明したら、
「なんで忘れてるんだろ? 覚えてたら優位に立てる話なのに!」
 などと悔しがっていました。本人の言によると、自分に有利なことは結構な確率で忘れてしまうんだそうです。そういう星の巡りなんだそうです。変なの。


 その時のこともあって、彼のことはちょっと特別な目で見てしまっています。でも、あの日、私を怒らせた件については、彼は結局謝っていないんですよ。私はそこのところ、しっかり覚えてるんだからね。