サプリメントは摂り方に注意
Green Planetさんによる写真ACからの写真
健康になるはずのサプリメントで健康被害が起きたというニュースが出ることがあります。
サプリメントで健康被害が起きるのは、健康にいいと思って過剰摂取したり、何種類ものサプリメントを併せて摂ったりと、多くは自己判断で摂取している場合が多いです。
もともと「サプリメント」とは「特定成分が濃縮された錠剤やカプセル形態の製品」のことで、食品からその成分を摂るより簡単に大量に摂取してしまう危険があるので、副作用が起きやすいです。
栄養をとるなら食品からがベスト
管理栄養士としては食品から栄養を摂ることをお勧めします。
同じ栄養分を摂るにしても、食品から摂る場合は純粋にそれだけの成分ではなく他の成分も一緒に体に入るため、吸収率はサプリメントよりは落ちます。
しかしそれが逆にセーフティーネットになって、副作用は起きにくくなります。
たとえばマグネシウムが摂れるからといって、バナナばかりを有効なほど大量に食べると、今度はカロリー過剰になってしまいます。
栄養分の吸収率を落とす原因のひとつである「食物繊維」ですが、便秘予防や血糖値の上昇抑制、血中コレステロール低下などの効果があり、「第6の栄養素」といわれています。
食品を口で噛んで食べることにより、あごの発達を促して歯の健康にもつながり、肥満防止、だ液が適切に出ることによる口臭防止、ボケ防止などのメリットがあります。
さまざまな食品をバランスよく食べることが、栄養の観点から考えるとベストです。
流行りだからと飛びつく前に専門家の意見を
最近耳に入ってきた話題で、「豆乳にアボガドの種を入れ、常温放置してヨーグルトを作る」というのがSNSで広がっているとのことです。
豆乳を販売しているメーカーからも「それは劣化(腐敗)で発酵しているわけではありません。」 とコメントが出ています。
乳酸菌がない状態でヨーグルトになるわけがないですし、この暑い時期だと食中毒に直結する危険な行為です。
何年か前には「ジャーサラダ」というものが流行りましたが、瓶にドレッシングを入れ、野菜やチーズ、ナッツなどを詰め込んで置いておくという料理(?)でした。
保存・管理(冷蔵するとか、早めに食べ切るとか)に注意しなければいけないことが強調されていませんでしたので、少し心配でした。
口コミとか流行りものを取り入れるのもいいことですが、実際に問題や害がないかどうかについて、医師や薬剤師、栄養士などの専門家の話にも耳を傾けていただくと安心です。