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楽しい毎日と、あとちょっと食のお話

ろびんのお部屋です。管理栄養士なので、栄養関係の話を中心にして、仕事の話、家族の話、読んだ本の感想を書いていきます。

普通のクッキーとちょっとだけ違うココナッツオイルのクッキー

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ココナッツオイルクッキー

いつも食べたいわけではないんですが、ときおりふと食べたくなるお菓子にココナッツオイルクッキーがあります。

ココナッツオイル(ヤシ油)をバター代わりに使って作るクッキーです。

軽い口当たりと甘いふわっとした香りが独特で、結構クセになる味です。

 

材料:

  • 薄力粉 250g
  • 卵 1個
  • 砂糖 80g
  • ベーキングパウダー 小さじ1
  • ココナッツオイル 100ML

作り方:

  1. ココナッツオイルに砂糖を少しずつ加えながらしっかりと混ぜます。砂糖の粒々感がなくなるくらいまで混ぜましょう。
  2. 卵をよく溶いて、3回ぐらいに分けて1に混ぜていきます。一度に入れないのは、卵と油をよくなじませるためです。
  3. 2に薄力粉とベーキングパウダーをふるいながら、切るように混ぜていきます。
  4. クッキーのサイズくらいの太さに丸めた3をラップにのせて、ラップで包んで形を整えます。
  5. ラップに包んだまま、冷蔵庫で30分ほど寝かせます。後で焼きたい時は、この状態で冷凍してしまうと便利です。焼く時には半解凍状態にしてからラップを外して切ると切りやすいです。
  6. すぐに食べたい場合は、ラップを外して好みの厚さに切り、あらかじめ170℃に予熱しておいたオーブンで10分焼けば出来上がりです。

好みでナッツ類やバニラエッセンスを加えるなら、3の作業の後に混ぜてください。いろいろ工夫すると、おもしろいオリジナルクッキーができあがります。

 

ココナッツオイルは風味があって、これを食べるのは楽しみの一つなのですが、
栄養学の立場からみると一つ問題があります。

ココナッツオイルはダイエットに向いていないのです。

 

ココナッツオイルはやしの油なので、植物性の「油」なのですが、常温(冬季は15℃、夏季は25℃)で白く固まります。

これに似たものが、よく料理で使われますね。そう、豚の脂分のラードです。

 

植物に多く含まれているのは「不飽和脂肪酸」で、これはダイエットに向いています。
でもココナッツオイルに含まれているのは、肉の脂と同じ「飽和脂肪酸」なのです。

 

油脂については、誤解されている方も多いのですが、動物性でも植物性でも、
栄養学上のカロリーは同じ921㎉/100gです。

 

植物性の油脂の方が健康にいいと言われているのは、カロリーの問題ではなく、油脂を構成している「脂肪酸」の種類が違うからです。よくいう不飽和脂肪酸は、動物の身体では吸収しにくく、身体の中に脂肪として溜まりにくいため、ダイエットによいといわれているのです。

 

ココナッツオイルの話に戻りますが、ココナッツオイルは肉と同じ飽和脂肪酸でも、少し性質が違う中鎖脂肪酸なので、ダイエットにいいとちょっとブームになったことがあります。

中鎖脂肪酸は、エネルギー源にはなるけれど、体脂肪として蓄積されにくいのです。

 

ただ、油脂ですので、多く摂った場合は当然摂取カロリーは増え、植物油よりは身体に蓄積されます。

 

ココナッツオイルが向いているのは、カロリーをとる必要があるのにとりにくい人です。たとえば腎臓病の方の病院食で使われることがあります。

腎臓病の人は糖質からではなくエネルギーに変えられるものをとらなければならないので、ココナッツオイルが向いています。植物油よりエネルギーに変わるスピードが早いのです。

実際はコストの問題もあるので、それほど使われてはいないようです。

うちで買った時もかなり高かったし。

 

というわけで、ダイエットをしたい人が油脂を摂る場合、ココナッツオイルよりもオリーブオイルやえごま油の方がいいでしょう。

 

うちではこれからもココナッツオイルクッキーを食べていきますけどね。

おいしいんだもん。