立春です。そろそろ朝方に鼻がひくひくしてきたので、明日から花粉症の薬を飲み始めます。暖かくなるのはうれしいけれど、これから桜の花が散る頃まで花粉症との戦いが続きます。
今日は生きがいとかそんなことについて、ちょっと書かせていただきます。
自分の性格に合った仕事につきなさい。好きな事を職業にできるのがベスト。
自分の好きな事は仕事に選ぶんじゃない。楽しかったことが仕事にしたとたんに楽しくなくなる。
いろいろなことをいうひとがいますが、そもそも自分が何を好きで、何に向いているかなんてそうそう分かるものではない気がします。
「なにが君のしあわせ なにをしてよろこぶ」
某子供向けアニメの歌じゃないですが、それが分かれば最強です。
自分の場合も、大学は管理栄養士の資格が取れるところを選んだのですが、管理栄養士として働きたいというほどの強い意志はありませんでした(資格が取れるからいい、ぐらいの気持ちで)。
ただ、教職は絶対自分には無理だと思い(子どもが苦手、ひとに教えるなんてとんでもない)、自分の学力と好きな教科を考えて選択肢を狭めていっていってその中から選んだ道でした。
引き算で選んで、しかも管理栄養士の仕事についてもほとんど理解していない状態で、進路を決めたわけです。高校生ごときが、人の世の真理をわかるわけはないですよね。いや、自分の天職をわかってしまっている人もいるのかもしれませんが、わたしにはムリでした。
そんな感じで安易に決めたわたしの進路のその先はというと、企業の給食をサポートしたり、病院で栄養指導をしたり、総菜を提供するメーカーで栄養価計算とレシピ提案をしたりと、バリバリの管理栄養士としての仕事をしてきました。
そしてさらに子ども嫌いで教育なんてできはしないと思っていたわたしが、幼稚園で働き、子どもクッキングの先生をしたりといちばんやりたくなかった、やれないと思っていた仕事を生きがいにしていたりします。
これができるようになったのは主人と一緒になったおかげです(恒例ののろけタイムです)。自分ができないかもしれないと躊躇していると、「家のことはサポートするからやってみたら?」とか、「きつく言われるのは信頼されているからだよ」、「楽しめれば勝ちだから、それ自体は嫌じゃないんでしょ? 楽しみなさいよ」。本人もどんな仕事でも楽しめるところを見つけて楽しんでやっているので、説得力があるんですよね。
「これがほんとに自分に向いている職業かな…?」といつも考えていましたが、そんなのはどうでもよかったんです。自分で選んだ職業でも、誰かに決められた仕事でも、働いていれば楽しいこともつらいこともたくさんあります。それが自分にとって適職かどうかなんて本当にどうでもいいんです。やっていきながら何かを達成したり、少しずつでも前に進んでいけば楽しいんです。
ある時NPOで、会員とそれ以外の方で料理をする機会がありました。東日本大震災の後で震災地から取り寄せた食材で何品も料理を作るというイベントです。
レシピは作ってあってそれを皆で分担して作っていくのですが、味付けのアレンジや盛り付けやら、その場でいろいろアイデアを出しながら仕上げていきました。
できあがった料理を前にみんなで記念撮影をして終わりました。
後でその写真をみて驚きました。自分ではまったくそんなつもりはなかったのに、みんなの中のわたしは、心から楽しそうな笑顔をしていたからです。
わたしはこんなことをするのが大好きなんだ! と初めて自分で納得することができました。
月に1回開催している子どもクッキングをやっている時も、わたしは自分でも気が付かないうちに歌っているらしいです。
「あとはたまごをかき混ぜてー、まーだまだあわだててー♪」
「先生歌わないで!」
と子ども達に突っ込まれています。なんかものすごくうれしくて、子どもクッキングをやっていてよかったと思います。
工夫しながらものを作っていくのが好き、お祭りが好き、そこでみんなが喜ぶ顔を見るのが好き。
わたしの生きがいは、まだまだこれからも増えていきそうな予感がします。いや、そうしていきます。
話は変わりますが、その主人は先日大腸の内視鏡検査でポリープが三つも見つかり、手術をしました。今日その結果を聞いてきたのですが、良性でがんではないとのこと。
もうしばらくは主人と一緒にジェットコースターのような人生を楽しめそうです。本当によかった。
文中の歌は、聴いていると元気が出てきます。 中島みゆきさんを聴いてとことん落ち込むのもいいんですけどね