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楽しい毎日と、あとちょっと食のお話

ろびんのお部屋です。管理栄養士なので、栄養関係の話を中心にして、仕事の話、家族の話、読んだ本の感想を書いていきます。

料理講習会講師の思い出 ①

今日は雲が多い一日でした。日曜日は気温が下がって雨から雪になるところもあるとか。桜に雪というのも綺麗でしょうけど、寒いのはいやですね。

しごとの思い出 

今週のお題は「しごとの思い出」ということで、管理栄養士として料理講習会の講師をした時の思い出について書いてみます。

栄養士が集まって立ち上げたNPO法人に参加してから、もう18年ぐらい料理講習会の講師をしています。

主婦向け、男性向け、子ども向け、妊婦さん向け、高齢者向けなど、対象もいろいろです。単発での講習会もありますし、長期に渡って連続で続けている講習会もあります。

わたしは調理師の資格は持っていません。管理栄養士の資格を持っているということでの仕事のご依頼なので、「健康になれるバランスのよい食事」をご紹介しつつ、栄養に関してのお話をしてきました。

料理の講習会で心がけていること 

あるとき、ある公民館での講習中にお年寄りの女性がひとこと言ってくれた言葉「これだけでもここに来てよかった!」

うずらの卵の中身を出すとき、カラを割らずにペティナイフで上の方を切るやり方をご紹介したときのことです。

あれ、こんなことで喜んでもらえるんだ。

今までお伝えしてきた食物の効用のことや、効果的な食べ方、栄養のバランスのいい食事のお話も必要なのですが、ちょっとしたつかみを入れることで、受講してくれた方々の中に丸ごと残すことができるという感触を得ました。

 

それからは「料理講習会、なんでもひとつ持ち帰ってもらえれば大成功!」と思うようになりました。

欲張っていろいろ盛り込むよりも、「作る料理によって違うたまごの溶き方」「手が痒くならないで里芋の皮がむけるやり方」などちょっとしたコツを盛り込んで、印象に残る講習会をめざしています。

 

また、先輩栄養士さんからいただいたアドバイスもいつも意識して、講習会に臨んでいます。

「講習会のときは壇上で講義をするより、調理中や試食中にひとりひとりとお話することが何より大事。しっかり勉強して引出を増やさないと。あと分からないことを質問されたら、生半可な知識で答えちゃダメ。今度調べてきますと正直に答えること」

格好つけていては相手に届きません。相手を見て、いつも正しい答えを返せるように勉強しています。

子どもクッキングは家族を巻き込んで

子どもクッキングの講師をする時は、いつも「食育」ということを考えています。

子どもたちだけに伝えても、親だけに伝えても「食育」に結びつけるのは難しいと思います。

いろいろやってみて、現在はお父さん、お母さん、おばあちゃん、子どもの兄弟姉妹など、来てくれているご家族の方にも参加してもらって、子ども達が作った料理を試食していただいています。

試食の時間にわたしの方から調理の時の様子を伝えたり、今日の料理のコツや食材のうんちくを語ったり、逆にご家族から普段の食事の様子や学校の給食のお話をお聞きしたりしています。

父兄の方からも、作り方やらアレンジについての質問をたくさんいただきます。

そんな時に言ってくださる「家でも作りました」「家の定番料理になりました」という言葉が講師としてはいちばんうれしいです。

その料理を理解して、もう一度食べたいと思ってくれたということですから。

未だドキドキする講習会 

長年している料理講習会の講師のお仕事ですが、今だに当日はドキドキしながら会場に向かっています。

一発勝負の講習会は毎回何があるか分かりません。

  • 自分で食材を用意するときに、調味料や食材を家に忘れてしまった
  • 食材を依頼者に用意していただくとき、お願いしていたキャベツではなく、代わりに大量の白菜が届いていた
  • 受講生の方が材料をひっくり返して使えなくなってしまった
  • 使うべき食材を違う料理に使ってしまった

経験を積んで行くとその辺りは肝がすわってきて、アシスタントの方に買い足しを頼んだり、レシピを変更したりと、それなりの対応ができるようになりました。

それだけに、無事講習会を終えられたときの達成感は大きく、ぐったりしながらも次の講習会について考え始めています。

今回の講習会の反省点をおいしくいただき、もっとうまく進めていくことができるという喜びを感じながら。

 

当初は絶対無理だと思っていた料理講習会の講師の仕事は、今やわたしのライフワークになりました。

 

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