今週のお題「オンライン」
栄養士の「オンライン」でのお仕事として、まず思い浮かぶのは「特定保健指導」です。
特定保健指導というのは、2008年から始まった毎年実施される健康診断(特定健診)の結果を見て、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の指導対象とされた方々に対して行われる栄養指導です。
会社の健康保険組合などのメタボ検診で引っかかった方に対して、管理栄養士が「食事はこんなことを気をつけて」「こんな運動はいかがですか」など、検査結果の数値を見ながら継続指導をしていくお仕事です。
通常は面談なのですが、手紙やメール、電話やスカイプでしてもよいことになっています。
フリーランスの栄養士を集めて、仕事を請け負っている会社もありますし、知人の管理栄養士は企業の健康組合に勤務していて、その仕事をしています。
指導対象の方が特定保健指導を受ける率が低かったり、一度は受けても継続して指導を受けなかったり、実際お仕事をしている栄養士にとっては苦労が多いようですが、「ネットで栄養指導」ができるというのは、今の時代ならではですね。
対面指導
わたしが病院に勤めてきたころは栄養指導は対面指導でした。
顔を見ながらなのでやりやすかったのですが、最初からこちらを仮想敵と見てくる方もいて苦労した覚えがあります。
ネットで指導
その後2004年頃からネットで食事記録を送ってもらって、それに対して改善指導をしていくというお仕事を何年かしていたことがあります。
この時は相手の顔が見えないので、一般的に考えられることしか言えず、歯がゆく思う場面が多かったです。
再び対面で指導
その後しばらくしてNPOの関係で、地方自治体からの依頼で個人栄養指導をした時に、初めて「写真付きの食事記録」を見せてもらったことがあります。
これは画期的でした。
「どうしても体重が減らないんです。ご飯は1膳だけでお代わりもしていないのに…」
というご相談者の食卓の写真を見せてもらうと、そこに写っていたのは大きな丼に入ったご飯!
普通のお茶碗の3杯分はあるわ…
もちろん、その点をていねいに説明して、適切な指導をさせていただきました。
オンラインで指導の可能性
今ならスマホでする食事指導というのも普通にあります。
食事の実態が分かりやすくなったのはいいのですが、それを踏まえてどう相談者にわかりやすいように、反感を買わないように指導していくかは、今も昔も変わらない悩みどころです。
実際に相手の方が食事をとっているところを双方で見ながら指導するなんていうことも、これからの栄養指導では実現していきそうです。
どんなことができるか、NPOの仲間も含めて考え、実現していきたいです。
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