今週のお題「わたしの部屋」
「わたしの部屋」というお題ですが、初めて自分の部屋を持ったのは中学生になってからでした。それまでは縁側や廊下でごろごろ寝そべってみたり、猫みたいにその時々で居心地のいい場所を探していた気がします。
中でも好きだった場所は階段の踊り場です。
階段の欄干から足を出して、ぶらぶらさせながら好きな本のページをめくっていた記憶があります。
あと秘密の隠れ家的に入っていたのが押入れです。布団を引き出して、懐中電灯を持ち込んで中で本を読んでいました。
「おしいれのぼうけん」この絵本に出会って、記憶が鮮明によみがえりました。
押入れは父親に叱られて、閉じ込められる怖い場所でもありました。
汗ばんだ手と手をつなぐ描写は、いつか自分が体験したことのようです。
大人になっても、自分の一部がまだあの場所にいる気がします。