続きが読みたいシリーズもの、2つめは浅田次郎さんの「蒼穹の昴」シリーズです。
お話は中国の清朝末期から始まります。
貧しい少年、春児(チュンル)は「汝は必ずや、あまねく天下の財宝を手中に収むるであろう」という予言に望みを託して北京に上京します。
同じ村の梁文秀(リアン ウェンシウ)という裕福な家の青年も、都の役人になるための科挙試験を受けるために北京に向かいます。
予言は成就されるのか?
科挙試験には合格できるのか?
この二人の人生はどうかかわっていくのか。
この時代は西太后や、「ラストエンペラー」で有名な皇帝、溥儀(ふぎ)が登場し、日清戦争、日露戦争、満州事変など日本の歴史とも深く関わっています。
読みながら歴史で習ったおぼろげな知識が「ああ、これがあの事件」というように繋がっていくところも面白かったです。
歴史は覚えることが多くて苦手だったのですが、もう少し勉強しておけばよかった…
もちろんこれは小説なので、架空の人物と実在の人物が交じり合ってお話が進んでいきます。
浅田次郎さんの描く西太后像は、とても強く愛らしく描かれていて心に残りました。
春児(チュンル)と梁文秀(リアン ウェンシウ)の二人の主人公が辿る半生のおはなしです。
時代的には日清戦争、西太后の暗殺未遂事件(1898年)ぐらいまでです。
「義和団の乱」の際に亡くなった珍妃について、「誰が殺した」かを探るミステリーです。謎解きに終わらない、時代背景の描写やひとりひとりの想いが切ないおはなしです。
西太后の死去、日韓併合、辛亥革命、中華民国成立と歴史がどんどん流れていきます。
「蒼穹の昴」の春児、梁文秀も登場します。
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満州事変について、昭和天皇から調査を依頼された男が書いたのが、タイトルの「満州報告書(マンチュリアン・リポート)」です。
張作霖のその後の話になります。
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日中戦争前夜、最後の皇帝溥儀と、張作霖の息子のおはなしだそうです。
まだハードカバー版しかないので、文庫化されたら読もうと待ち構えているところです。