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楽しい毎日と、あとちょっと食のお話

ろびんのお部屋です。管理栄養士なので、栄養関係の話を中心にして、仕事の話、家族の話、読んだ本の感想を書いていきます。

続きが読みたいおはなし ②「蒼穹の昴」シリーズ

お題「好きなシリーズもの」

 続きが読みたいシリーズもの、2つめは浅田次郎さんの「蒼穹の昴」シリーズです。

 

お話は中国の清朝末期から始まります。

貧しい少年、春児(チュンル)は「汝は必ずや、あまねく天下の財宝を手中に収むるであろう」という予言に望みを託して北京に上京します。

同じ村の梁文秀(リアン ウェンシウ)という裕福な家の青年も、都の役人になるための科挙試験を受けるために北京に向かいます。

予言は成就されるのか?

科挙試験には合格できるのか?

この二人の人生はどうかかわっていくのか。

 

この時代は西太后や、「ラストエンペラー」で有名な皇帝、溥儀(ふぎ)が登場し、日清戦争日露戦争満州事変など日本の歴史とも深く関わっています。

読みながら歴史で習ったおぼろげな知識が「ああ、これがあの事件」というように繋がっていくところも面白かったです。

歴史は覚えることが多くて苦手だったのですが、もう少し勉強しておけばよかった…

 

もちろんこれは小説なので、架空の人物と実在の人物が交じり合ってお話が進んでいきます。

浅田次郎さんの描く西太后像は、とても強く愛らしく描かれていて心に残りました。

 

蒼穹の昴  全4巻セット

蒼穹の昴 全4巻セット

  • 作者:浅田次郎
  • 発売日: 2007/01/22
  • メディア: 文庫
 

 春児(チュンル)と梁文秀(リアン ウェンシウ)の二人の主人公が辿る半生のおはなしです。

時代的には日清戦争西太后の暗殺未遂事件(1898年)ぐらいまでです。 

珍妃の井戸 (講談社文庫)

珍妃の井戸 (講談社文庫)

  • 作者:浅田 次郎
  • 発売日: 2005/04/15
  • メディア: 文庫
 

 「義和団の乱」の際に亡くなった珍妃について、「誰が殺した」かを探るミステリーです。謎解きに終わらない、時代背景の描写やひとりひとりの想いが切ないおはなしです。

中原の虹 全4冊合本版 (講談社文庫)

中原の虹 全4冊合本版 (講談社文庫)

 

 今度の主人公は馬賊張作霖(チャン ヅオリン)です。

西太后の死去、日韓併合辛亥革命中華民国成立と歴史がどんどん流れていきます。

蒼穹の昴」の春児、梁文秀も登場します。

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満州事変について、昭和天皇から調査を依頼された男が書いたのが、タイトルの「満州報告書(マンチュリアン・リポート)」です。

張作霖のその後の話になります。

 

 

日中戦争前夜、最後の皇帝溥儀と、張作霖の息子のおはなしだそうです。

まだハードカバー版しかないので、文庫化されたら読もうと待ち構えているところです。