今週のお題「好きなお店」
好きなお店というお題で、いろいろな記憶がふわふわと浮き上がってきました。
昔の自分を遠くから眺めてみると、いろいろなお店に入り浸っていた記憶がよみがえってきます。
小学校時代
低学年のときは、硬貨を何枚か握りしめて駄菓子屋に通っていました。
一番安いお菓子で5円だった時代です。
このお金でサイコロキャラメルを買うか、オレンジガムを買うか、はたまたチューブチョコレートにするか。
アイスだったら、コーラアイスにするか、ソーダアイスにするか。
真剣に悩んで買っていました。
どれを選んでも「やっぱりあれにすればよかった」
といつも後悔するのですが。
高学年になってからは、少し離れた大きな書店に、父と一緒に出掛けるのが楽しみでした。
月に1冊という約束で、好きな本を買ってもらえるのです。
本屋の棚にずらりと並んだ「世界名作文庫」「アルセーヌルパン全集」「シャーロックホームズ全集」などの中から今日はどの本にしようかと選ぶのが、わたしにとって大きなイベントであり、至福の時間でした。
買ってもらった1冊は何度も何度も読み返しました。
わたしが本好きになったのは、父のおかげです。
中学校時代
ちょっと大人になった気がしたのは、友だちに教えてもらった屋台のおでん屋さんに通うようになった時です。
おでん屋さんといっても、昼間は子ども相手に豆腐やこんにゃく、がんもなどに味噌を添えたおでんを1品80円とか100円ぐらいで売っているところでした。
おでんの他に麩菓子なんかも置いていたので、ほとんど駄菓子屋でしたが。
お店をやっているおばあさんがおでんを仕込んだり、盛り付けたりしているのを眺めながら、女の子2、3人で悩み事や将来の話なんかをしていたのは懐かしい思い出です。
高校時代
通っていたのは家からバスで4駅、徒歩で40分くらいのところにあった女子高です。
朝の通学はバスでしたが帰りは徒歩で、高校から家までの間にある4件の書店を回りながら帰宅しました。
ネットで情報を集められる今と違い、当時は本や雑誌から情報を集めるしかなかったので、興味のある雑誌を片っ端から立ち読みしていました。
書店によって品ぞろえや置いてある本の傾向が違うことが、書店巡りをしているうちに良く分かりました。
お小遣いが許す範囲で本や雑誌を購入はしていましたが、長時間の立ち読みでご迷惑をお掛けしていたと思います…
大学時代
大学生になって、喫茶店で友人と話をする楽しみを知ってしまいました。
好きな本の話、恋愛の話などなど…結論のない話を延々としていました。
お昼ご飯を食べて、ケーキを食べて、パフェを頼んで、と6時間延々居座ったことがあります。
大学時代も本屋は身近にたくさんありましたので、本屋巡りは日常でした。
初めてのバイト先も本屋さんでした。
雑誌の袋入れや、本へのカバー掛け、図書券を箱詰して包装、レジ打ちなど思い返すと楽しい体験の思い出でいっぱいです。
その書店も今は閉店してしまい、もう行くことはできません。
社会人になって、結婚して、子どもができて大きくなって…
おもちゃ屋や本屋は潰れていくし、どんどん行きつけの場所がなくなっていく気がしています。