きょうは一時エアコンを暖房にして使いました。
その後暑くなって切ったのですが、そろそろ暖房や秋冬服の準備が必要そうです。
きのう読了した本
「後宮の烏(からす)」① 白川紺子
を読み終えました。
まず登場するのは若い帝の高峻(こうしゅん)とお付きの宦官の衛青(えいせい)。
彼らが後宮の奥深くにある夜明宮(やめいきゅう)にいる鳥妃(うひ)を訪ねるところからおはなしが始まります。
鳥妃は後宮にいても帝に夜伽をすることはなく、呪殺から失せ者探しまでなんでも対価と引き換えにかなえてくれる。
漆黒のいで立ちで、髪をまとめた下に大きな牡丹の花を飾っている少女、寿雪(じゅせつ)が、その鳥妃だった…
本を開いて、そこまでが4ページで説明されています。
これはこの先、面白くならないはずがないじゃないですか。
すっかり物語の中に取り込まれてしまい、ページをめくるのがもどかしい思いを久しぶりに味わいました。
高峻は寿雪に頼みがあって足を運んでいくのですが、その対価が包子だったり、干し杏だったり、飴菓子だったりで、寿雪がついそれで引き受けてしまうのが、なんとも微笑ましくて、ふたりのやり取りに目が離せません。
「翡翠の耳飾り」
後宮で働く宮女たちが登場しますが、九九(ジウジウ)はとてもいじらしくて可愛いです。
帝に無礼な口をきく寿雪に冷たく対応する衛青もいいキャラです。
「花笛」
後宮の妃のひとり、花娘(かじょう)の頼み事を引き受けるおはなしです。
花娘がお茶をいれる描写で、その育ちの良さや宮の雰囲気が伝わってきて、この世界にすんなり入り込めました。
「雲雀公主」
後宮のさびれた祠で仕事をしている老人、魚泳(ぎょえい)が登場します。
こういう得体のしれないおじいさんは大好きです。
「玻璃に祈る」
柳の花の下に現れる幽鬼を楽土に送ろうとするおはなしです。
このおはなし全編に櫛とか、薄絹の衣とか、琥珀の魚とかが散りばめてあり、それらの小道具がとても効果的に使われています。
1巻ではこの4つの章で、寿雪が謎を解き、依頼者の願いを叶えていきます。
その過程で、鳥妃と帝の本当の関係が明らかになってきます。
1巻で一応綺麗におはなしがまとまっているのですが、現在4巻まで文庫版はでています。
この先も続きが読めるのはうれしい限りです。
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表紙のイラストも魅力的ですが、わたしの中の寿雪はもう少し子どもっぽいイメージです。
きょうの魚焼きグリル料理
きょうはほたてを焼いてみました。
このくらいの厚みがあるものでも大丈夫でした。