今日もお天気はいいのですが風は冷たく、季節が秋から冬になりつつあるのをひしひしと感じています。
土曜日に11月の子どもクッキングが無事終了しました。
受付での検温、問診票の記入。マスク着用、器具や手の洗浄・消毒の徹底、調理室でのソーシャルディスタンスなど、コロナ対策を徹底しての開催です。
今回のメニューは「押し寿司」と「どら焼き」です。
ひとりで作ってお持ち帰りしてもらいます。
包丁で切るものがキュウリしかなかったので、今回は「包丁術-キュウリを薄く切る極意」に挑戦してもらいました。
子どもの後ろに立って、包丁を握っている手を握って、包丁の刃の入れ方と動かし方を教えます。
まな板に向かう身体の角度によっても切りやすくなったりするので、ひとりひとりに丁寧に指導します。
「急がなくていいから、包丁はゆっくり動かしてね」
「包丁の刃を入れたら、ゆっくり押して上にあげて」
「切るものは転がらないように一番安定する向きにまな板に置いて」
「キュウリを切っていて、最後の方は切りにくいよね。
その時は半分に切っちゃって、切った面を下にすると転がらないよ。
今日はうす切りにして絞るから、輪切りじゃなくても半月でもいいよ」
やってみた子の眼が大きく見開かれて
「あー、そうかあ。これでいいんだ」
とすごく腑に落ちたようで、しばらく切っているうちに
「なんか、コツがつかめたみたい!」
みるとほんとに薄く、安定して切ることができていました。
包丁のもち方はいろいろでも、基本を押さえていれば問題ないです。
早く切るのは気持ちがいいけど、とにかく基本を覚えるまでは「ゆっくり」を何度も繰り返し伝えています。
お寿司にトッピングする錦糸卵を作ってもらうのに、それぞれにまずたまごを割ってもらいました。
たまごの割り方は調理台の上など、平らなところに打ち付けてひびを入れ、ひびのところに両手の親指をかけて左右に広げる、というのが基本なのですが、ついボウルの縁などで割ってしまいがちです。
そのほうが割りやすいのですが、そうするとたまごの殻が内側に入ってしまい、割ったたまごに殻が混じりやすくなってしまいます。
ひとりの子が
「あ、たまごにカラがはいっちゃった」
「だいじょうぶ! 混ぜるまえにつまみ出せばOK」
「とれたとれた」
少しその子は考えていましたが、
「…あ、そうだったね。ボウルのふちで割っちゃった。だからカラが入っちゃったんだ。そういうことなんだ」
わたしが何もいわないうちに、自分で失敗した理由を見つけてくれて、目をきらきらさせてうなずいていました。
自分で原因をしっかりと理解すること。
「目からうろこ」
「目が開かれた思い」
人が自分で自分を成長させる、そんな瞬間に立ち会えるのは、こういう仕事の醍醐味です。
切ったキュウリは塩もみして、酢飯に混ぜ込みます。
牛乳パックを8㎝ぐらいの長さに切って、錦糸卵、えび、酢飯の順に押し詰めて押し寿司にします。
牛乳パックに入れたまま持ち帰ってもらえるので、便利です。
おうちに帰ってパックをひっくり返してだして、紅しょうがやきざみ海苔を飾ってもらいます。
もう一品は「どら焼き」です。
作り方はこちらでご紹介しています。
お店でしか買えないと思っているものも、基本を押さえて、きちんと手順を踏めば誰でも作ることができます。
こういうことも子どもたちに知ってもらいたいと考えています。
次回12月はクリスマスメニューです。
フライパンひとつで作るナポリタンとミニケーキを作ります。