http://blog.hatena.ne.jp/-/odai/26006613550729167:title=お題「我が家の本棚」]
きのうは一日雨でした。
昼間も陽が射さず暗くて気分も下がり気味です。
そんなときに見た漫画です。
「わたしにできるすべてのこと」 池辺葵
池辺葵さんの今年3月に出た新刊です。
人間に交じって普通に働いている、ヒト型AIがいる世界のおはなしです。
ヒト型AIは社会的には家電扱いされて、大量に不法投棄されています。
捨てられていたのを拾われて、喫茶店で働く元監視AIの和音。
社長秘書だった田岡。
クレームセンターで働く翔の世話を、子どもの頃からしていたロウ。
和音も田岡もロウもAIですが、それぞれ名前が付けられ、料理や家事、仕事を完璧にこなします。
関わる人間たちも普通の人間と変わりなく接している、不思議な世界です。
「僕らは 記憶に 感情を のせないから」
「溶かされようが 壊されようが へっちゃらですよ。
何かのお役に 立てればそれで」
彼らヒト型AIたちは、そろって自分自身には関心がありません。
対する人間たちは彼らにいろいろな思いを投げかけます。
昔雇ってもらっていた社長のために、田岡がした選択はとてもせつなかったです。
価格:950円 |
価格:1,045円 |
この世界はある意味「ヨコハマ買い出し紀行」と同じで、人間たちは老いて消えてきます。
それを観察するヒト型AIもいつかは滅びていくのですが、引き継がれていく思いも確実にあることを信じさせてくれる物語です。
きょう見つけたもの
いいお天気でした。