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楽しい毎日と、あとちょっと食のお話

ろびんのお部屋です。管理栄養士なので、栄養関係の話を中心にして、仕事の話、家族の話、読んだ本の感想を書いていきます。

「裸の華」は何度も読み返したくなる小説でした

お題「我が家の本棚」

雨続きで昼間から暗いし、室内の湿度も高いです。

乾燥機をつけていても60%をなかなか切りません。

暑いのも困りますが、いまはお陽様が恋しいです。

 

最近読んで面白かった本 「裸の華」桜木 紫乃

裸の華 (集英社文庫(日本)) [ 桜木 紫乃 ]

価格:770円
(2021/8/27 23:19時点)
感想(2件)

小説を読み終わったあとは、充実感や幸福感に満たされたり、やりきれない切ない思いでいっぱいになったりなどと読後感はさまざまです。

とてもおもしろかったおはなしでも、読み返すには内容が重すぎてしばらく手がのびなかったり、結末を知ったらそれで満足してしまったりとか、再度読み返したくなる本は結構少ないです。

 

この「裸の華」は読み終えても、その世界から去りがたく、またすぐページをめくってあちこちのシーンを読み返してしまいました。

 

主人公は足のケガで現役を退いた、元ストリッパーのノリカ。

彼女が自分のストリッパーとしての出発点だった、札幌ススキノでダンスシアターのお店を、若いふたりの踊り子と謎の多いバーテンダーと一緒に始めるところから、物語が始まります。

主人公の目線でおはなしが進んでいくのですが、彼女が出会う「その瞬間」に読み手としてのわたしもまた一緒に立ち会っていると感じさせてくれるおはなしでした。

 

近所のおにぎり屋でたらこバターとチーズわかめのおにぎりと豚汁。

観客に観てもらう踊りをするために、欠かせない日々の鍛錬。

バーテンダーの作るつまみを試食しながら、かわすダンサーたちとの会話。

ステージ終了後の締めのカクテルと床掃除。

ストリッパーノリカのファンでタンバリン芸をみせてくれるオガちゃん。

師匠である老いたストリッパーの舞台。

 

エピソードのどれもが、忘れがたい想い出として積みあがっていきます。

自分が体験していないことが、本を読むことでことでここまで体験した気になれるというのは、本好きの大きな喜びのひとつです。

 

いい読書体験をさせていただきました。

この作者さんの他のおはなしも読んでみたくなりました。

 

栽培ルームの苺たち

www.atorobin.com

こちらで作った栽培棚に、主人がワイルドストロベリーと、ジャンボブラックベリーの鉢を運んでくれました。

せっかく陽当たりのいいところに移動したのに、その後天気が悪い日が続いているのは残念ですが、今後の実りに期待です。

 

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ワイルドストロベリー

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陽当たりのいい窓辺