今週のお題「生活の知恵」
お題を見て、まず思い浮かんだのが「たまねぎの皮」です。
鍋の焦げ付きや鉄のフライパンをきれいにするなら「たまねぎの皮」
煮物をして鍋を焦げ付かせてしまったことはありませんか?
焦げ付いた鍋にお湯を張って、しばらくふやかしておいてこすってみても落ちない。
スチールウールで擦ってみるか、クレンザーを使うか…
そんなとき、たまねぎの皮さえあれば、簡単に焦げ付きを落とすことができます。
まずは鍋に皮を入れて煮る
焦げたところが浸かるくらいの水を入れ、たまねぎの皮を加えて煮立てます。
画像では少し茶色になってきたくらいですが、水が黒くなるくらいまでしっかり煮詰めます。
あとは煮汁が冷めるまで放置です。
あら不思議、軽く洗っただけて焦げがするすると剥がれてきます。
焦げだけではなく、鍋全体の汚れが落ちてつやつやときれいに。
鍋だけではなく、鉄のフライパンや中華鍋も、捨ててしまうたまねぎの皮を使ってきれいにすることができます。
たまねぎの皮に含まれている、硫化アリルとケルセチンという成分が、汚れを浮かせて取れやすくしてくれるとのこと。
この成分はたまねぎ本体にも含まれているので、鉄のフライパンや中華鍋で炒め物をするときに、たまねぎを使うだけでも自然にきれいになります。
調理しつつ、使う道具もきれいにしてくれるたまねぎは偉大です。
なによりおいしいし。
たまねぎの皮のすごさを知った経験
そもそも、たまねぎの皮の汚れ落としの力を知ったのは、以前幼稚園給食の調理をしていたときの経験からです。
その幼稚園では、イースターのときにラッピングした茹で卵をあちこちに隠して、それを園児に探してもらうイベントがありました。
その茹で卵は、青やピンクできれいに色付けされています。
でも食紅で色付けするのは、わたしには抵抗がありました。
「星形のシールを貼った卵をたまねぎの皮で染めて、白い星の浮き上がった茹で卵を作る」という案を提案したら、上司の主任管理栄養士さんに採用されて、すべて任せていただくことになりました。
初めてすべてを任された大仕事。
130個分の卵に、保育士の先生の手も借りてシール貼りをして、いつも煮物や揚げ物、炒め物をしている大きな回転鍋で卵を茹でます。
溜め込んでいたたまねぎの皮をたっぷり投入します。
結果としては、思ったほどくっきりと星形は出なかったのですが、ほんわかとした仕上がりにはなりました。
(ちなみにシール貼りに手間がかかるので、次年度からは白い茹で卵をカラーセロハン紙で包むだけになりました…)
びっくりしたのは、作業後に回転鍋がピカピカになっていたこと。
主任さんも
「ゆで卵を作ったあとは黒ずんでしまうのに、かえってきれいになるとは。
これはたまねぎの皮を使ったからだね」
とあらためてたまねぎパワーに驚いていました。
それからは、たまねぎの皮はいつも常備しておいて、焦げや汚れ落としに欠かせないものになりました。
エコで省エネで、汚れ落としの手間も減る、いいことずくめの「生活の知恵」です。