主人は手先が器用で、家のいろいろな問題をわたしには考えられないようなやり方で解決してくれます。
これまでにもいくつか、主人がやってくれた修理などを紹介してきましたが、わたしではどうもうまく説明できず、主人に助けてもらって書いていました。
そんな時、はてなブログにブログメンバーという機能があることを知りました。
主人にこれで入ってもらって、直接書いてもらえばいいのでは! ということで、主人にブログメンバーになってもらいました。
テクニカルな内容のものについては、今後は主人メインで書いてもらい、わたしが検閲(!)してご紹介します。
今回は、玄関の鍵にスマートロックをつけた件について、主人に書いてもらいます。
はじめまして、ろびんの配偶者のかりんです。
いろいろと変なことをしているので、そのようなものについて書かせていただきます。
よろしくお願いいたします。
なぜスマートロックをつけようと思ったか
家の鍵は、外出するときは必ず開け閉めするため、使用頻度はかなり高くなります。
我が家では、最低で週に5回、一日に8回開け閉めするので、1年=52週で、2,000回以上になります。
通学する子供がいれば、一人当たり一日4回増え、プラス1,000回かける人数分、回数が増えます。
30年も経つと、鍵も変形してきて、スムースに動かなくなる鍵が出てきます。
特に子どもは乱暴にガシャガシャとするので、変形の度合いが高いです(当家比)。
私の実家の鍵も変形しており、何度かペンチなどで修正したことがあります。
私の実家は、母がうまく動かないとねじ切ろうとする勢いでガシャガシャ動かすので、変形の度合いが強くなっています(当実家比)。
かみ合わせをして動かす機構は使った回数に正比例して劣化していくので、いたし方のない部分ではあるのですが、サムターンだけで開閉するようにすれば寿命を延ばすことができます。
少なくともガチャガチャ乱暴に鍵穴に鍵を差し込むこともなくなるので、鍵の変形も抑止できます。
そんなことを考えているときに、後付けできるスマートロックの存在を知りました。
これが付けられればいろいろな問題をクリアできます。
とはいえ、後付けのもので実用に耐えるのか、スマートキーやスマホのバッテリーが切れたらどうするのか、セキュリティの問題はないのかなど、不安材料も多く、なかなか導入に踏み切れないでいました。
それでもぼちぼち調べているうちに、QrioLockがモデルチェンジして性能が向上したということで、細かく調べてみることにしました。
取付方法が信用できない
Qrioのホームページで調べると、対応しているサムターンのタイプや細かいサイズ、取り付けスペースのサイズなどを確認することができます。
サムターン採寸用のシートをダウンロードして使うこともできます。
原寸大のペーパークラフトを無料で送ってくれて、取付できるかどうか確認できるサービスもありますが、残念ながら在庫切れで使えませんでした。
せっかくのいいサービスなので、早く用意してもらいたいものです(4ヶ月経ちますが、いまだに在庫切れの状態です)。
両面テープで貼り付けるだけ
サムターンを回すときは、けっこう力が加わります。
また、ノブの近くに出っ張るので、出入りの時に身体やカバンが引っかかったりしやすくなり、外れる危険があります。
万一落ちてしまうと、スマートキーで入れなくなるし、壊れてしまう可能性もあります。
導入した人の体験談でも「落ちました」という報告がたくさんありました。
両面テープだけで取り付ける製品をいくつか使ったことがありますが、期間の長短はあっても、ほとんどの場合外れてしまいました。
それを考えると、力がかかる稼働パーツのあるスマートロックを、両面テープだけで長期間支えるのは難しいでしょうし、それを気にしながら使うのは気が進みません。
ここがネックになって導入を見送っていました。
ねじ止めで取り付ける方法
スマートロックの取り付けについていろいろ調べていたら、12volt.jpさんがサイズのせいで取り付けられないドアに取り付けるために、アルミ板を加工してかますことで取り付けるやり方を紹介してくれていました。
こちらのやり方だと、QrioLockを固定したアルミ板を、サムターンを固定するねじに共締めしてとめるので、落ちてしまうことがありません。
このやり方ならいけそうです。
ここでスマートロックの導入を決心しました。
購入したのはQrioLock
ここまで検討したのですが、やはり先行しているQrioLockが我が家のニーズに合っているので、QrioLockを選びました。
値段はほかのものに比べて高いのですが、
などの理由で決めました。
購入したのは、キュリオロック本体とサブキーとして使えるキュリオキー1個です。
キュリオキーはゴミ出しなどの、スマホを持ち歩かない時用に使おうと思って購入しました。
お客さんが来た時にも使えそうです。必要があれば追加で購入することもできます。
遠隔でキー操作ができるキュリオハブもあるのですが、使用するシチュエーションが考えられず、今回は購入しませんでした。
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価格:25,300円
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取付までの前段取り
公式ホームページに取り付けのための詳細な情報が出ていたので確認したのですが、本体は問題なくつけられそうでした。
イメージトレーニングだけいろいろやっておいて、実際の取り付けについては、現物が来てから検討することにしました。
キュリオロック、なかなかよくできている
受け取ったキュリオロックは端正なケースに入っていました。
取り付けるときに必要になる、最低限のサイズ別のオプションが同梱されています。
キュリオロック本体は、すっきりした安っぽさのないデザインです。
大きさは思っていたより大きめですが、取り付けて駆動させることを考えると必要なサイズでしょう。
取り付ける場所にあてがってみると、想定通り問題なく取り付けられそうです。
取り付け用のアルミ板の設計
アルミ板を選んだのは加工がし易いからで、その分強度に不安があったので、3mmという厚めのものを選びました。
位置決めをして、実際に取り付けるアルミ板の設計をします。
全体のサイズは60mm×120mmでぴったりです。
厚紙でそのサイズの型紙を作って、開けるべき穴の位置を決めていきます。
上がサムターン用の穴の位置とサイズ、下がキュリオロック取り付けのための穴の位置とサイズです。
取り付け方法、取付位置はドアの形状によって変わってくるので、注意が必要です。
アルミ板は細かいサイズが指定できるので、モノタロウで購入しました。
アルミ板が来てから、型紙とアルミ板をダブルクリップで固定して、万力に取り付けて型紙の上から穴開けをしました。
金属の穴開けをする場合には、穴を開ける位置にオートセンターポンチで目打ちをすると、ドリルがずれることなく作業できます。
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穴の位置を現物に合わせてみて、微調整します。
3ヶ所くらい0.2mmから0.3mmくらい広げて、おおむね合わせることができました。
このままではドアの当たる側にネジの頭が出て、傷がついてしまうので、ネジは皿ボルトを使い、面取りをして表にネジの頭が出ないようにします。
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穴開けと面取りは、なぜか電動ドリルが動かないので、ボッシュの電動ドライバーで行いましたが、問題なく作業できました。
ボッシュの電動ドライバーはドリルモードもあるのでお勧めです。
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価格:8,972円 |
穴開け、面取りの終わったアルミ板にキュリオロックを取り付けると、なかなかいい感じです。
もうほとんど完成したようなものです。
大いなる達成感を持って、仕上げに入ります。
取付時の問題
仕上げに入って、大きな問題が発覚し、完了までになお数日を費やすことになりました。
サムターンの形が悪くて、うまく開け閉めができなかったのです。
サムターンの形状が合わない
うちのサムターンはSOM(少しおしゃれモード)なドアに合わせて、ちょっと凝った形状になっています。
真ん中が膨れているせいで、ロックがうまく作動しないのです。
太いサムターンに適合したアタッチメントはあるのですが、それだと細い部分の遊びが大きすぎて、270度くらい回さないとロックがかからないのです。
これは軽く絶望しました。
気を取り直して、対応策を考えます。
細い部分を太くする
細い部分が遊んでしまってロックできないので、細い部分を金属やプラスチックで盛り上げて、均等にすれば、問題なく動くはずです。
ただ、長期間にわたって取れることがないようにするのは、けっこう大変な気がします。
太い部分を細くする
逆に太い部分を細くすれば、細めのアタッチメントで動かすことができるようになります。
削る? いや、時間と手間がかかるし、強度が維持できるかという不安もあります。
そこで思いついたのが、互換性のある廉価版のサムターンがあるのではないかということです。
鍵のメーカーはわかっていたので、そこのホームページに行ってカタログを見て探したところ、使えそうなものが見つかりました。
サイズやネジの間隔、太さなども細かく確認できたので、注文しました。
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現物を見るまでは、ちゃんと取り付けられるかどうか不安でしたが、無事に取り付けることができました。
サムターンをこれに交換して、仮固定して動かしてみると、問題なく稼働しました。
ああ、よかった。
サムターン固定用のネジが回せない
スマートフォンでの動作確認もでき、本取り付けをしようとしたところ、もう一つ問題が出てしまいました。
サムターンを固定するねじの前にサムターンを回す機構があるので、普通のドライバーではネジ穴に先を入れられないのです。
これはすぐに解決策が見つかりました。
横から締めるタイプのドライバーで絞めればよいのです。
これを手に入れて、ようやく完全に取り付けることができました。
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価格:935円 |
これで取付作業はほんとうに完了です。
おつかれさまでした。
使ってみての感想
物理キーをいちいち出さないで済むのはかなり便利です。
デジタルは全面的に信用してはいけないことを知っているので、出かけるときは必ず普通の鍵もカバンに入れて行っており、ろびんさんにもそうしてもらっています。
これがあれば、電池切れや作動不良などの問題があっても家に入ることはできます。
「鍵をカバンから出して、鍵穴に入れて回す」という行動をしなくて済むだけで、ずいぶん楽になりました。
ハンズフリー解錠
ハンズフリー解錠は設定しているのですが、こちらは今ひとつうまく動作してくれず、開かないときはスマートフォンで開けています。
設定を見直しながら、ベストな運用の仕方を探っていきます。
オートロック
オートロックは郵便物をとるときやゴミ出しの時に悲劇が起きそうなので、今のところは無効にしています。
キュリオキーに首から下げられるストラップをつけて、ドアから出るときは必ずこれを持っていくようにすれば、オートロックを使えるようになるかもしれません。
キュリオハブ(ネットワークによる遠隔操作)
ハブによるネットワークでの遠隔操作もできるのですが、当面この利用は考えていません。
自分たちがいないときに、キーを開けなければいけないシチュエーションが想像できないのです。
家族が大勢いる状況なら、誰かのために開けるということも起こりうるので、使えるかもしれません。
とても便利なアイテムです
2週間くらい実際に使っていますが、やはりとても便利です。
ハンズフリー解錠がうまく機能してくれれば、スマートフォンの操作もなくなり、さらに便利になります。
もっと早く導入すればよかったという気もしますが、ネットの情報を見ているとようやく実用性の高い製品が出てきたところのようです。
キュリオロック Q-SL2は、我が家のニーズにぴったり合っていて、ちょうどいいタイミングだったのかもしれません。
何か変わりがあったら、またここでご報告します。
スマートロックはこれからどんどん進化して、さらに使いやすいものが出てくると思います。
自分に合ったものが見つかったら、試してみると、思った以上に生活の品質(QoL)を向上させることができるでしょう。
生活の向上にどん欲な方にも、新しモノ好きの人にも、おすすめできるアイテムです。