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楽しい毎日と、あとちょっと食のお話

ろびんのお部屋です。管理栄養士なので、栄養関係の話を中心にして、仕事の話、家族の話、読んだ本の感想を書いていきます。

デートは好きかもしれない相手をよく知るための第一歩

お題「恋バナ」

今日は恋愛についてのお話です。

おつき合いを始めたら、まずはデートをすることになりますね。

 

恋人とデートをする時、どこに行きましょう? どこでお食事をしますか?

百戦錬磨の方なら、しっくりとくる場所がスラスラと出てくるのでしょうが、恋愛初心者の場合はここが大きな壁になってきます。

 

できれば相手に決めていただくのが楽なのですが、丸投げをするのもためらわれるところです。そう、ここのところ。ここでどのような感じになるかをつかむことで、その後もおつき合いしていって問題ないかどうか判断することができます。 

 

場所を相談した時に、相手も真剣に話に乗ってくれたら続けられそう。

「どこでもいいよ」と言われたら、これきりにすることを考えてみたほうがよさそう。

たとえ見当違いの場所をデート先として提案されても、真剣に考えてくれていればOKです。それで相手をバカにするのなら、あなたの方に問題があるかもしれません。

サイゼリアでも競馬場でもいいんです。それはその人が思っている楽しいところなので、むしろ行ってみたほうが相手の人となりがわかるでしょう。

自分の方がNGな場合はそういって、自分から提案してみましょう。

恋愛は二人でするものなので、ここでちゃんとコミュニケーションがとれなければ将来が少し不安かな…

 

わたしが主人と付き合い始めたのは大学生のときでした。デートはいろいろなところに行きました。お互いの知っているところや二人とも全く知らないところ、いろいろ行きました。真昼のグランドとか、お互いの大学とか、喫茶店や本屋、パチンコ屋にも行きました。お酒を飲みに行ったこともあるし、電車で行くような少し離れた街に行ってさまよったこともあります。

とても独自の世界を持っている人で、普通にデートで行くような場所はあまりありませんでしたが(あ、映画はけっこう行きましたが)、いつも新鮮でした。彼はいつもわたしの言う事をちゃんと聞いて、いろいろ気を使ってくれていたと思います。

 

ある時、少し夜遅くなってから食事をしようとして、お店を探していました。

やっと見つけたお店に入ったら、テーブルには白いクロスが掛かり、細かな細工が入ったグラスに入った水と一緒にメニューが運ばれてきました。

メニューを開くと千円台のものはなく、安くて1万円くらいからの料理しかありませんでした。

 

持っているお金でかろうじて払える額ではあったのですが、それでお金が無くなってしまいます。

メニューを見ている彼を見ながら、わたしは(どうしよう? どうするんだろう?)と罠にはまったような不安を感じていました。

彼はウェイターさんの方を見て、

「すみません。やっぱりやめます」

とはっきり言いました。

ふたりでその店をあとにしたのですが、私は軽い衝撃を受けていました。ちょっと世界が変わるくらいの感じ。

 

このときわたしは、彼の新たな面を知りました。

わたしならできない。お店にも相手にも見栄をはって、身の丈にあわない食事をとって後で後悔してしまう。

「まあ、一回の食事でひと月分の楽しみを失くしてしまうのは割に合わないと思ったから」 

彼は言っていましたが、わたしなら見栄を優先してしまう。

彼は自分の世界を自分でコントロールしているんだ。

わたしは彼のことをもっと知りたくなりました。

彼が持っている彼の価値観で、どんなふうに生きていこうとしているのか。

それが長くて楽しい、彼と一緒に過ごす時間の始まりだったのかもしれません。

 

デートする相手が、自分が知らない世界、考え方、ふるまいを見せてくれて、それをもっと知りたいと思えたら、たぶんわたしはもう恋に落ちているのでしょう。

相手とお付き合いしたいというだけでなく、自分の気持ちを知るためにも、定番のデートだけでなくいろいろな経験をしてみるのはとてもいいことだと思います。

少なくともわたしは、ジェットコースターに乗っている時のような、雲の上に乗っているような、背筋を正されるような、もういろいろいっぱいの時間と空間を得ることができました。