きょうは猫のことを書こうと思っていたのですが、TVで映画を見始めたら、魂を奪われてしまい、何も書けなかったので、その映画について書くことにします。
猫は明日が猫の日だからあしたにしよう、うん。
見入ってしまった映画は「リメンバー・ミー」です。
トイ・ストーリーを作っているピクサーという会社の作ったアニメで、舞台はメキシコ。
1年に一度だけ死者と再会できる「死者の祭り」の日に、好きな音楽を家族から反対されている少年が、死者の国に行ってひいおじいちゃん(や他の家族)に会うというお話です。
画面にあふれ出すメキシコらしいカラフルな色彩にまず圧倒されました。
「死者の祭り」は日本のお盆と同じ、祖先をなつかしく思い出す日です。
死んだ家族の写真を祭壇に飾ると、死んだ家族が死者の国から帰ってくるというのです日本とは違っています。
トイ・ストーリのシリーズもそうなのですが、子供向けだと思ってみていると、いつの間にかこちらの中に隠れている子どもが目を覚ましてしまい、どんどんと惹きつけられてしまいます。
相手が嫌いなわけではなく、良かれと思ってしていることが相手を傷つけてしまうというのは、現実にもよくあることです。時々こういうものを見て、心のデトックスをしないといけないなあと思いました。
骸骨になっている死んだ人たちの不気味さが、メキシコの人たちの陽気さに包まれて、いつの間にか少しも気にならなくなっていました。
最後まで見た感想は、
「ああ、メキシコっていい国だなあ」
でした。
日本のお盆もわたしは好きです。東北の人間なので、長崎のように派手なことはないのですが、お盆特有の張りつめた空気感があります。
お盆の夜に道を車で走っていたら、真っ暗な中につながった光が見えてきます。近づいてみると、家の門から外の木まで灯りを連ねているんです。カエルの声しかしないような夜の中で、音のない灯りがともっています。
通り過ぎてしばらく経つと、また別の家の灯りが見えてきます。かなり離れた家ごとにポツンぽつんと灯されているのです。
メキシコの死者の祭りも異世界感たっぷりでしたが、日本のお盆の異界感も捨てがたいものがあります。
日本のどこかほっこりとしたお盆に比べて、メキシコの死後の世界はひたすら派手でどぎつくて、今夜はあの色彩のままおかしな世界を夢に見てしまいそうです。