今日は朝方は雨が降り、一日中太陽の出ない、モノトーンの一日でした。
主人と思い出の味の話をしていたら、和風の甘味の話になりました。
ところてん(心太)
わたしは岩手で生まれて育ったので、「ところてん」は辛子酢醤油でした。甘味処で甘いものが苦手なひとが食べるものだと思っていました。ところが、西の方ではところてんに黒蜜をかけるとか。心底びっくりです。
主人は転勤族で、岐阜に住んでいた時に食べたところてんが黒蜜のタレだったので、新潟に来てから食べたところてんが醬油に酢と辛子をあわせたものだったので、驚愕したとのことでした。
「暑い時期に食べるには、しょっぱいのも悪くないね。ほぼ酢のものの感覚だけど」
私には甘いところてんの方が想像できません。
あんみつ
あと甘味処で出るものといえば「あんみつ」ですね。
「アレに入っている白玉、おいしいよね。あとあの味のない寒天と皮が固い茶色の豆はいらない」
「わたしはあんみつの中で一番好きなのは、あの色とりどりの寒天!」
なかなか合いませんね…
「白玉はね、あれだけ具の多いあんみつの中でも誰にも混ざらずに、白い身を孤高に保っているのがいいんだよ」
「ごめん、わからない」
「とにかく味のない具は嫌なんだよ。そして白玉は真ん中がへこんでいないとだめだね」
「我がふるさとでは、あれを白玉と呼ばず、へっちょこだんごと呼んでいるよ」
「へっちょこ… 文化の差異を感じる…」
だってへこんでいるじゃん。へっちょこじゃん。
おしるこ
わたしは粒あんで餅の入ったおしるこが好きです。
幼い頃よく食べに連れてもらった中華そば屋兼甘味処では、おしるこを頼むと、なんと中華そばの丼に粒あん+餅の入ったものが出てきました。当時はそれが当たり前だと思っていたのですが、今思うとすごいものを食べていたのですね。
主人はこしあんで、餅入りが好みと言っていました。
それもおいしいから、家で作るときはそのパターンも作ります。
「けっこう好きなのが、インスタントの粉しるこ。あの何とも言えないそっけなさと、歯ごたえのない味が無常を感じさせてくれてよい」
「わたしもそれは嫌いじゃないかな。虚無感までは感じないけど」
とりあえず、多少の好みの違いはありますが、宗教戦争までにはいかなくて済みそうです。
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