コロナウィルスの騒ぎで、テレビの情報番組などで「この食材をとれば免疫力がアップする」のような情報が出されていますが、くれぐれもその情報だけを見て特定の食材を買いあさるようなことはしないでください。
特定の食材を大量に摂ることは、栄養のバランスを崩して思わぬマイナス作用があります。
食事から免疫力をアップするためには、1日3食、通常の食事をとるのが一番です。
よく言われる免疫力アップの食材の落とし穴
免疫力アップの切り札のように言われる食材がいろいろありますが、それを摂ることはとても良いと思います。ただし、それだけを摂っていればよいという食材はありません。
白米よりも胚芽米や玄米
玄米や胚芽米のほうが栄養価は高いのですが、炊くのが面倒なのと、食べにくいし消化も悪いので、かえって食事に対する意欲が減ってしまったりします。
白米でも、栄養は他の食材で摂れるので、それほど神経質になる必要はありません。
海草やキノコ類
食物繊維や多くのミネラル、ビタミンDなどが多く含まれていながら低カロリーですので、これはお勧めです。
ただ調理の際に油を使うものは、大量に食べると当然カロリーもプラスされます。さらに食物繊維が多いということは消化しにくいという面もありますので、食べる量はほどほどにしましょう。
煮干し、干しエビ
普通の魚では食べられない、頭や骨などをすべて食べることができるので、さまざまな栄養素が摂れます。
ただ、加工によって塩分が高くなっているものがあるので、その点には注意してください。
発酵食品
発酵食品はいいといわれますが、ほかの食材とそれほど変わりません。
日本には味噌、しょうゆ、酢など調味料として使われる発酵食品が豊富なので、日本食を作って食べることで普通に摂ることができます。
発酵食品が含む善玉菌が腸内環境を整えてくれるというメリットはありますが、味噌、醤油、漬け物、チーズなどは塩分が強いので、摂り過ぎは身体によくありません。
野菜
摂ってください。これは本当に足りないケースが多いです。
キャベツやきゅうりは栄養価が低いと思われがちですが、そんなことは気にしないで摂れるだけ摂ればいいと考えてもらって結構です。
安さで選んでも、それが旬の野菜だったりするので気にしないで摂りましょう。
日本人の野菜離れは、栄養士にとって戦慄すべき大問題です。
上のような食品をとるのはよいことですので、積極的に摂っていただいてかまわないのですが、信じすぎて偏らせることが問題なのです。
通常の食事って何?
継続して、1日3食、いつもの食事を摂ればいいのですが…
普通の食事って何なの? っていう疑問が普通に出てきますよね。
毎日の食事を紹介している料理本を一冊買って、その中で紹介されている料理を普通の食事と考えてもらうとわかりやすいかと思います。
そのほか、これはどうだろうというものについてお話しします。
ファーストフード
毎日摂るのは避けましょう。できればゼロが望ましいです。
1週間に1回… 百歩譲って3回くらいなら許容範囲かなあ… ほかの栄養士さんに怒られてしまうかもしれませんが、こだわりすぎて食べないよりはいい気もするので。
塩分、脂肪分、糖分などが普通に食べたら目を覆うレベルのものがあるので、それ以外の食事をバランスよく摂っていることを前提として、時々その食品の成分や栄養価を調べたりしながら摂るようにしてください。
冷凍食品
基本的に、自然の食材と思って使ってもらって問題ありません。
ただし、調理済み品の場合は、味付けが濃くしてあるものもあるので、塩分やカロリーには注意しましょう。
スナック菓子
油分、塩分、糖分などお菓子の袋に記載されている数値を確認してみましょう。ポテトチップスなど口を開けてしまったら、ついついひと袋全部食べてしまいませんか。
スナック菓子に使われている保存料には、ミネラル類の吸収を阻害するものもあり、できれば避けたい食品です。
さまざまな食品の成分について、ちゃんと知りたいという人がには、こんな本も参考になるでしょう。
参考
所沢市の健康・福祉のコーナーで、免疫力アップについての情報がうまくまとめられているので、ご覧になってください。
免疫力を高めるために特別なことは必要なく、あたり前の生活をすることがすべてです。https://t.co/hFTF8KPbo2
— あと・ろびん (@foo3kkb) 2020年4月6日
免疫力は、ストレスがあると下がり、楽しいことがあると上がります。
正しい生活リズムで、いろいろ楽しいことがあって笑える環境で、十分な睡眠をとるのが基本です。適度に体を動かすのも大事です。
おまけ;笑える家庭環境を作るコツ
もし、家庭に笑いがない場合は、あなたが最初に幸せになるのが最善手です。
お父さんの親父ギャグに笑ってみましょう。
どこかで見かけたギャグを使ってみましょう。
相手に大好きだと伝えてみましょう。
抵抗は大きいでしょうが、自分の大事な家庭を守りたいと思っているあなたこそがこれをできるのです。
自分がまず笑うことで、家に喜びを呼び込みましょう。