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楽しい毎日と、あとちょっと食のお話

ろびんのお部屋です。管理栄養士なので、栄養関係の話を中心にして、仕事の話、家族の話、読んだ本の感想を書いていきます。

わたしがはまっている子どもクッキング

はてなブログ10周年特別お題「私が◯◯にハマる10の理由

今日は月に一度の子どもクッキングの日で、5人の小学生たちと一緒に料理を作ってきました。

 

わたしが初めて子どもクッキングの講師をしたのは、18年前のことです

(レシピのデーターを探してみたら2003年のものを発見しました)。

それ以来、中断していた時期もありますが、3つの場所で講師をする機会がありました。

 

多い時で15人、少ない時は1人で(たまたま他の子が全部欠席だったので)、マンツーマンでやったこともあります。

アシスタントに何人かついていただくこともありますし、ひとりで8人の子ども達を見たこともあります。

 

これだけ長くやっているのは、それだけはまる理由があるからです。

 

その1 さまざまな出会い

18年もやっていると、いろんな出会いがありました。

保健室登校をしていた子が、子どもクッキングに来るようになってから、自分から他の子としゃべれるようになり、コミュニケーションがとれるようになって、最終的には普通登校ができるようになりました。

一番始めの教え子のひとりが、パティシエになりました。

兄弟姉妹で来てくれた子たちもいます。

お姉ちゃんのクッキングの試食に父兄についてきていた子が、小学校に上がったら参加してくれたこともありました。

小学校卒業後も、クッキングを続けている妹のお迎えにきながら手伝ってくれたり、中学校の話をしてくれたお姉ちゃんとか。

クッキングに通う最後の日に、目に大粒の涙をためていた女の子の顔も忘れられません。

 

その2 子どもの反応はストレートです

講師として毎回悩みながら企画を考えるのですが、思ったより受けなかったり、ここで大喜びするの? と意外な反応に毎回びっくりさせられます。

成人向けの料理講習会もたくさんやってきた経験がありますが、子どもたちのストレートな評価はうれしいし、やりがいがあります。

 

その3 アクシデントいっぱい!

料理講習会はどれもそうですが、予期しない出来事がいっぱい起こります。

子どもの場合の一番のアクシデントは熱中し過ぎて時間を忘れてしまうことです。

クッキーの成型など、いくら時間があっても足りない感じです。

こちらでうまく誘導して時間調整しないと、時間が押して大変なことになります。

 

その4 子どもの気持ちは親になってもわからない

子どもの気持ちはいくつになってもわからないところがあります。

「そうだったんだ」と後から気が付いて、ああすればよかった、こうすればよかったと後悔することも多々あります。

クッキングでもお母さんがお迎えにきたとき泣き出した子がいました。料理もうまくできていたので、なんで泣き出したのかわからなかったのですが、話を聞いてみたら、自分で仕上げのトッピングを選んだりしたかったのに、年上のメンバーが気を利かせていろいろ準備をしてしまったので、悔しくなって泣いてしまったらしいのです。

年下の子の面倒をよく見てくれているなあと、わたしはうれしく思っていたので、ちょっとショックでした。

子どもたちはそれぞれちゃんとした宇宙を自分の中に持っています。

 

その5 子どもはどんどん成長していく

わたしの子どもクッキングの方針として、料理の基本中の基本を、何度もしっかり教えて身体で覚えてもらうというスタンスでやっています。

包丁の持ち方、使い方。

安全な野菜の切り方。

はかり、計量カップ、計量スプーンの使い方。

卵の割り方、作る料理による溶き方の違い。

料理の手順とその時に必要な道具を用意すること。

洗い物のやり方。

 

子ども達の理解力、吸収力はすごいです。

わたしのいったことをよく覚えていて、新しく入った子に教えてくれることもしばしばです。

 

その6 創造力の豊かさ

クッキーの成型やケーキの飾り付けなど、ある程度こちらで見本を作って参考にしてもらうのですが、毎回子ども達はそれを越えたできあがりを見せてくれます。

きょうはハロウインレシピでかぼちゃのクッキーを作ってもらったのですが、包丁を使って生地を切り抜いた子、ひも状のものをいくつか組み合わせて、立体的なかぼちゃに仕上げた子、単純な形を組み合わせて魔女の帽子を作った子など、みんな力作ぞろいでした。

 

その7 子どもの視点で見えてくる世界

子ども達と会話していると、面白い視点が見えてきます。

流行りもののTVの情報とか、学校でのはなしとか、情報をたくさんもらっています。

「料理ができる男の子はモテるんだって」(女の子)

「うちのお母さんも言ってた」(男の子)

 

子ども達は大人の言うことをしっかり聞いて、情報をためています。

大人が思っている以上に、子どもたちはいろいろなことを吸収しています。

ちなみに、うちの子どもたちは料理が得意ですので、この理論によるとモテるはずですね。とてもいいことです。

 

その8 ほめられて伸びていく子ども達

どんな子にも好きなこと、得意なことがあります。

親の立場だとあまり見えてこないことも、他人の目だとよく見えたりすることも多いです。

「いつもとってもていねいに切っているね」

「手がすいたらすぐ片付けしているね。」

「よく気が付いたね! みんなの分まで用意してくれてありがとう」

直接本人にも伝えますが、お迎えにきた父兄の方にもできるだけその子の前で言うようにしています。

 

その9 学校でもない家庭でもない塾でもない居場所になれば

子どもたちには先生と呼ばれていますが、このクッキングの場は学校でもなく、家庭でもなく、塾でもありません。

自分の居場所を見つけられない子にも、ここにくれば楽しいことが待っていると思ってもらえればうれしいです。

何回か通ってくるうちに、ぽつぽつと家のことや自分のことを話してくれる子ども達をみていて本当にそう思います。

 

その10 毎回エネルギーをもらっています

「今日まであと何日って、数えていたよ」

「この前つくったケーキ、家でも作った! おばあちゃんがまた作ってって」

「ねえ、きょうはなにつくる?」

子ども達の笑顔をみるたび、いつも元気をもらっています。