栄養士になってから30年以上たちますが、日々食品や栄養学に関しての情報が更新されていきますね。
2015年12月に日経新聞で
「ヒジキ「鉄分の王様」陥落 食品成分表5年ぶり改定」
文部科学省が5年ぶりに改訂した日本食品標準成分表に掲載のひじきに含まれる鉄分が、55mg/100gから6.2mg/100gに大幅減となった<
という記事が載りました。
干しひじきは、原料の海藻を鉄製の釜で煮て渋みを取り、乾燥して作られます。
以前はひじきを煮るとき、鉄製の釜が使われていました。しかし近年、使われる釜が鉄製からステンレス製に代わりました。それで、ひじきに含まれる鉄分が減ったというのです。
「ひじき=鉄分最強、だったのは製法のせいだったの?!」
専門家(栄養士を含む)の間にも衝撃が走りました。
それまでは「鉄分摂るならヒジキを食べなさい」というのは栄養指導の定番だったのですから。
その後、日本産のものは鉄鍋を使っているとか、今は鉄製の釜で煮る工程はしていないとか、いろいろな話が出て、現在の最新版の食品成分表である
日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2017年準拠※では、
・ひじき
ほしひじき ステンレス釜 (乾 ゆで 油いため の3種類)
ほしひじき 鉄釜 (乾 ゆで 油いため の3種類)
全部で6種類のひじきの成分値が掲載されています。
(それまでは ひじき (干しひじき)の1種類だけでした)
まあ、ヒジキを買う時は、製法までよく確認してくださいということでしょうか。
※食品成分表は毎年食品数が増えたり、塩分量のデーターが更新されたりと細かな変更が度々あります。
そのため、〇訂とか追補とか、準拠とか、更新のたびに単語が追加されていくので、このような表記になります。
わかりにくいですよね。
… 帰省のため次の更新は月曜日ぐらいになりそうです。