先日子どもクッキングの最後の講座を終えました。
中断したり、開催場所を変えたりもありましたが、20年間、小学生対象の子どもクッキングを続けてきました。
多い時には20人ぐらいのときもありましたし、コロナ対策で少人数の定員制にした時期もありました。
講座の申し込み人数が少なかった時、欠席が重なって、マンツーマンの開催になったこともあります。
たくさんおしゃべりをしながら、イカの捌き方を教えたその回はその子にもわたしにも忘れられない講座になりました。
試食会の開催
子どもクッキングをしていて感じたのは、父兄の方の関心が高い方とそうでもない方との差が大きいということでした。
父兄の方にお子さんの様子をお伝えしたいと思っても、お迎えのわずかの時間しかなかったり、お迎えにもいらっしゃらない方もいたので、なかなかそれが叶わなかったです。
そこで、お迎えに早めに来ていただき、お子さんの作った料理を一緒に試食してもらうようにしました(味見程度の分量ですが)。
子ども達は自分の作った料理を食べてもらえるし、親も子どもや講師のわたしから話が聞けます。
わたしの方からも、試食の場を借りて食育のはなしもできるし、子育ての現場の情報ももらえるし、いいことばかりです。
この試食会は好評で、親御さん同志の繋がりができたり、試食に受講生の兄弟姉妹も参加して、その子たちもその後受講生として参加したりと、思った以上の効果をもたらしました。
その後コロナ禍になってからは、子ども達が離れて調理をする体制を取らざるをえなくなりました。
いままで班で作っていた料理をひとりで始めから最後まで作るスタイルになり、試食も禁止、できた料理はタッパー等に入れてすべてお持ち帰りです。
そのため今まで定食スタイルで作っていたメニューも、2品に絞り、汁物をなくしました。
班作業をなくしたことで、結果的に個人の料理スキルはとても上がったことは確かです。
ただ、皆で共同作業をしたり、上級生の子が下級生の子の面倒をみたりする場面がなくなってしまいました。
試食会をしていた頃から参加していた受講生も、それは寂しがっていました。
レシピファイルを作る
わたしなりの講習会へのこだわりとして、「講習会で作った料理を家でも作ってもらいたい」という思いがありました。
そのために、子どもクッキングではまずレシピを収納するファイルを配りました。
毎回配るレシピをそこに入れていくと、結構な分量のレシピ本ができあがります。
調理の前にレシピを配って一通り説明を済ますと、あとはレシピを汚さないようにしまってもらいます。
調理中はホワイトボードに張り出したレシピを見ながら、分量を量ったり調理を進めてもらいます。
この方がひとりでレシピを見ながら作るより、間違いがないです。
ファイル作戦が功を制したのか、家に帰って再度作ってくれる子が多くてうれしかったです。
「あのケーキ、おいしいといったらまた作ってくれて」
「わが家の定番料理になりました」
特にうれしかったのが
「ぼくね、自炊するようになったら、このファイルのレシピ全部作るんだ」
といわれたことでした。
しっかりこちらの思いを受け止めてくれる子ども達は、本当に可愛いです。
子どもクッキングの話、もう少し続きます。